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小説

最低な生き方マニュアル(愛花編)
第一話 孝夫と虐待
第二話 自傷行為と拳創
第三話 裏切りと真美との出会い
第四話 腐ってる人間
第五話 かすみと薬
第六話 勇進との出会い
第七話 本当の愛
第八話 報告
最終話 また会える日まで

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預言者 第一話 正夢 携帯の着信で目が覚めた
「はぁ〜ぃ・・・」
寝ぼけたまま電話にでた
「まだ寝てたのぉ〜?昨日不安で眠れなかったのかぁ・・・」
真美だった
真美の声を聞きはっと目が覚めた
「うん、ごめん・・・」
「用意できたらそいつと待ち合わせた公園で待ってるよぉ!用意できたらでいいから来てねぇ〜!」
愛花は驚いてとにかく急いで言った
「う、うん!わかった!」
顔だけ洗い簡単に化粧をして携帯だけバッグに入れてすぐに家を出た
走って公園まで行った
遠くからでもかなりの人数がいるのがわかった
近くに行くと男にも女にもジロジロ見られた
拳創と同じくらいの歳だろうか
いかにも輩ですって言ってる感じの人だらけだった
すぐに真美に電話をした
「今ついたんだけどどこにいるの?」
少し息を切らしながら言うと
「早いねぇ〜!ハハハ、OK探すね!」
電話切ってから大きな声が聞こえた
「愛花ちゃ〜ん!!」
すると目の前にいた男の人が大きな声で応えた
「ここにいるぞ〜!!」
黙って待ってるとスタイルのいい背の高いサングラスをかけたモデルのような人がキョロキョロしながらたくさんの人の中から出てきた
すぐに愛花を見つけて微笑みながら近づいてきた
愛花も真美だとわかって携帯をバッグの中に入れた
「ほんと早かったねぇ!そんなに急がなくてもよかったのにぃ!ほらぁ!髪の毛ぇ!ハハハ」
と言いながら真美は愛花の髪の毛を手で直してくれた
友達に久し振りに会った感じがした
真美の話しかたがそういう感じだった
「あぁ、ごめん。ありがと!待たせられないし、とにかく急いできた!別に気にしないで」
いろんな考えの中でそう答えた
「そっかぁ!おっけぇー!んじゃさっそくその倉庫行こ!」
簡単に言う真美の雰囲気が不思議に思えた
「うん」
愛花も軽く答えた
「剛志呼んできてぇ?」
真美は近くの男の人に言うとすぐに人の中に消えた
少しすると人の中から背の高いイカツイ人が出てきた
「君が愛花ちゃんか〜」
近づきながら言った
「はい」
ボーっとその人を見ながら答えた
「真美と付き合ってる剛志です。樺愚羅の3代目総長してます。よろしく!」
ちょっと照れたように笑いながら軽く言った
「よろしく」
愛花は表情一つ変えずに答えた
「お〜い、動くぞ〜!!」
剛志が大きな声でみんなに伝えた
「お〜う!!」
みんなが同じように答えた
< 真美といろいろ話しながら倉庫についた
剛志がみんなに言った
「最初は俺と真美と愛花ちゃんだけで入る。お前らは合図でるまで待っとけ!」
「お〜ぃ!」
みんな目つきが変わった
3人で入っていくと一番最初にビデオを持ってたやつが廃車になった車の奥から顔を出した
すぐに女が二人ビデオをまわしながら出てきてこちらを見て男に何か話してるようだった
すると拳創がズボンのベルトを締めながら出てきた
「あいつが話した拳創」
愛花が冷たく真美に言った
真美はそれを聞いて愛花に返事せずに拳創に言った
「こんにちはぁ〜!この前はうちの友達可愛がってくれたみたいでありがとうございましたぁ〜!」
「は?お姉ちゃん何言ってるの?お姉ちゃんもこっちおいでよ!楽しいことしよう!」
拳創はヘラヘラ笑いながら言った
「こいつ誰の女に言ってるかわかってねぇなぁ。」
剛志は静かに言った
「もうやっちゃえば?」
真美も冷たく言った
「あれ?愛花ちゃんがいるじゃないですか!ハハハ〜。お金持ってきたぁ?」
もう一人男が出てきて愛花を見ながら言った
剛志はその言葉を聞くと大きな声で言った
「入ってこい!!」
するとぞろぞろとみんな入ってきた
それを見て拳創は残りの男に声をかけた
すぐに出てきて近くにあった木の棒や鉄パイプなどを手に持った
「素手で喧嘩もできね〜か。用意しろ」
剛志が静かにみんなに伝えた
するとみんなぞろぞろ出ていった
「あれ〜?ビビっちゃったの〜?」
拳創達は笑って言った
愛花はボーっと見ていた
少しするとガラガラ音がしだした
だんだん音が近くなってきた
ぞろぞろと釘バットやチェーンを持って入ってきた
「そんな人数で武器持ってんのせこいぞ!!」
拳創達は驚いて焦りを隠せずに言った
真美はそれを聞いて鼻で笑いながら言った
「お前らもうちの友達にその人数で無理矢理まわしたんじゃね〜のかよ!!」
続けて剛志が言った
「じゃ〜使わね〜よ。お前ら捨てろ」
みんな剛志の声で持ってるものを捨てた
剛志は黙ったまま拳創達のほうに歩き出した
合わせて後ろからみんな歩き出した
女の人は腕を組んで見てたりペチャクチャ笑い話をしている
真美も同じように歩いていく
その後をついていくと女の子が泣きながらこっちを見てた
「もう大丈夫だよぉ!」
真美は服を着させてあげて抱きしめてあげていた
「悪かった!金と写真とビデオは帰す!だから今回だけは勘弁してくれ・・・」
拳創達は焦って土下座をして言った
「無理な話しだな」
剛志は目の前まで行って静かに言い終わると拳創の顔を蹴り上げた
鼻を押さえてばたばたと倒れてもがいている拳創を見て情けなく思った
床には血がついている
剛志は二人の女の髪の毛をひっぱりながら愛花達のほうに戻ってくると他のやつらが束になって拳創達をボコボコにしていた
後ろにいた女達が出てきて服を脱がし拷問し始めた
カッターで乳首を切ったりライターで髪の毛を燃やしたりしていた
それを見ながらボーっとしている愛花に真美が言った
「愛花ちゃん、この子も同じだけどちょっとの間忘れらんないと思う・・・でも愛花ちゃんもあなたも真美がついてるから!なんかあったらいつでも連絡してきてねぇ!」
愛花ともう一人の女の子の顔を見ながら言った
「うん、ありがと」
愛花は軽く答えた
後ろを振り返りながら拳創達や女の人をずっと見てた
真美はニッコリと微笑んで愛花を見つめていた
愛花は帰る途中にいろいろ考えた
「なにこれ。何が腐ってるの?大人が腐ってるから子供も腐ってるんだよ。それを今の子供は今の子供はっていってるお前らはなんだよ。お前らのせいだろ。だからこの国が腐ってんだよ。無駄に頑張っても仕方ない。適当に生きよう。飽きたら死ぬのも別にいいか」
愛花はボーっと周りの人間を見ながらそう考えていた
そしてそれが自分も腐っていくという意味だとわかっていた
家につくとアドレス帳から真美の番号を消した
この日から愛花の心から感情がなくなった
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