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小説

最低な生き方マニュアル(愛花編)
第一話 孝夫と虐待
第二話 自傷行為と拳創
第三話 裏切りと真美との出会い
第四話 腐ってる人間
第五話 かすみと薬
第六話 勇進との出会い
第七話 本当の愛
第八話 報告
最終話 また会える日まで

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プライバシー・ポリシー

預言者 第一話 正夢 高2になると同時に学校をやめた
ママは家にあまり帰らなくなった
まともに仕事するのがバカらしく思っていたのでキャバクラか風俗で働こうと思っていた
街で声をかけられ、キャバクラで働くようになった
愛花の店での名前は優奈になった
愛想もなく仕事もやる気のない愛花に逆に興味を持って高い物を貢ぐ客がいた
ブランド物や花束に興味のない愛花はもらったプレゼントを店で唯一仲の良いかすみに全てあげていた
高い物や綺麗なものに一切興味さえ示さない愛花に対し店の女の子はよく聞いた
「優奈ちゃんなんでここで働いてるの?」
愛花は決まっていつもこう答えた
「気分的にです」
愛想のない愛花にほとんどの子が相手にしなかった
でもかすみだけは違った
かすみは他の女の子達とも仲もよく、愛花を特に可愛がることに他の女の子は疑問に思った
それでもかすみは
「気分的に」
と笑って答えていたみたいだ
愛花に対し他の子よりも優しく接してくれるかすみにだけは愛花も心を開いた
プライベートでも遊んだりするようになった
唯一連絡を取っているのはかすみだけだった
買い物に行ってもかすみが見るものをボーっと見てこれどう?と聞かれれば
「いいんじゃない?」
と答え、どっちが似合うと聞かれれば
「両方似合うよ」
と答える
かすみはそれでも
「じゃ〜両方買う」
愛花もかすみが何故ここまで自分に興味を持つのか不思議だった
かすみの買い物が終わると次は愛花の見に行くよとつれていかれる
愛花は拒否することがなかった
「楽しい?」
と聞かれても楽しいことなんかないしなにが?と答えてしまいそうになるけど愛花はいつも軽く
「うん」
とだけ答えていた
すべてかすみのコーディネートで愛花の服やバッグは決まっていた
愛花は家では常にジャージだったのでそのまま外に出ることも何とも思わなかった
かすみと初めてプライベートで会ったときにかすみは驚いてとりあえず家につれて行った
家には服やバッグなどブランド品や高い物ばかりあった
かすみは22歳だったので愛花は別になんとも思わなかった
それが普通だと思った
でも愛花にすればそんなもの一円の価値もないものだった
かすみはここは高い物ばかり置いてる部屋と言い服を次から次に出して愛花に合うものを探していた
愛花は価値のある物ってなんだろうって思っていた
「よしっ、これでいい!」
と着替えさせられ
「はぃ、次化粧〜!店出てるときと同じようにすればいいから!」
化粧をさせられ改めて外に出た
最初は目だって嫌だと思った愛花だったが周りの目なんかどうでもいいし別にいいかと思いだした
夜になるとブラブラしてナンパを待った
キャバクラで不自由なく暮らしていける二人だ
男は簡単に声をかけてきた
そのまま男の家に泊まりに行くときもあった
男はラッキーだと思っているだろう
かすみは最初不安だった
「泊まるってなにされるかわかってんの?」
愛花は泊まってやることくらいは最初からわかっていた
やるくらいなんとも思わない愛花は軽く言った
「エッチでしょ」
「そんな簡単に言うけどあいつらには19で通ってもあんたは17歳なんだよ?ほんとに大丈夫なの?」
かすみは愛花の平常心を疑って言った
「うん、別にやるくらい何とも思わない」
それでも愛花は動揺することもなく答えた
愛花は好きな人とやったこともないし好きになることなんかバカらしく思っていた
そして自分の身体を見て触って喜ぶ男をバカにしていた
なんて単純な生き物なんだろう
生理の時に手を出してきたので愛花は冷たく言った
「優奈、今生理」
男はすぐに答えた
「それなら中に出させてくれよ!いいだろ?」
愛花はすぐに答えた
「いいよ」
気持ちよくもないのに喘ぎ声をだして感じているフリをすると男はさらに喜ぶ
そんな生活が続き店に出るのもしんどくなってきた
ある日かすみに言った
「お店やめる」
かすみは突然のことに驚いて一瞬全てが止まって見えた
「いきなりなんで!?」
愛花はすぐに答えた
「気分的に」
かすみはあきれて体の力がぬけて笑った
「まぁ、好きにすればいいけどこれからどうすんの?」
愛花は軽く答えた
「適当に援交でもする」
かすみは愛花に何を言っても意味がないことはわかっていたので
「そっか。じゃぁがんばんな!なんか困ったことがあったら連絡してきなよ!」
とだけ言った
愛花は黙ってうなずきその日を最後に店をやめた
それからは時々援交して食いつないでいた
ある日街でナンパされた男について行った
他の男と同じようにやって番号とアドレスを教えた
メールや電話は普通にしてた
暇なときは時々遊んだ
ある日そいつに付き合ってくれって言われた
かすみと遊びまわってるときも言われたことあるけど店には名前の通ったヤクザがついてたので諦める男ばかりだった
まぁいいかと思いすぐに軽く返事をした
そいつは20で愛花はずっと19で通してた
1ヵ月付き合って少したってからすぐに別れようって言った
なんでって言われたけどすぐに好きな人ができたって言った
同じように何人か彼氏を作った
飽きれば別れた
別れることに納得しないやつもいた
でも好きになったやつが名前の通ったヤクザのやつだっていうと諦める
あるとき久し振りにかすみに連絡を取った
そして久し振りに会ったがそんな感じもしなかった
かすみはいつもどおりに話してくれた
かすみは格好も中身も何も変わってなかった
夜、高級レストランに連れて行ってもらった
少し話してその後街をブラブラした
そのときある外国人に声をかけられた
「安イノアルヨ、1万ダヨ」
愛花は黙ってた
かすみが行くよと行ってそのまま歩き出した
すぐにかすみに聞いた
「今さっきの何?」
かすみはすぐに答えた
「薬だよ。シンナーとかスピードくらいならあたしの周りでも回してるやついるよ」
愛花はすぐに言った
「それ欲しい」
かすみは少し驚いたが
「薬はあんたが思ってるようなものじゃないかもしれないよ。実際に薬やってやめれなくなって死ぬやつもいるんだよ。死んでも骨が解けて残らないからね。やるなら一回シンナーしてみな」
と愛花を見つめて言った
愛花はそれでも何も怖くなかったのですぐに答えた
「わかった」
「じゃ〜今度もらってきてあげる」
かすみは愛花を見て冷たく言った
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